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はがき伝道 366号 「即今只今」

  • はがき伝道 2019年10月21日

    はがき伝道 平成31年4月 366号 真福寺

     

    「即今只今」「春面面」

     

    山田無文老師は“即今即今”“只今只今”と言われた。

    今の今の中に過去も、未来も、内包している。

     

    経営哲学者のドラッカーは、著書の中で

    「すでに起こった未来を探せ」と言っている。

    社会は今、少子高齢化社会のひずみを声高々に叫んでいる。

    しかし、ドラッカー流に言えば、

    人口動態の統計表を見れば一目瞭然である。

    今の若者が誕生した時の出生数で増えもせず、

    減りもしない現実がそこにある。

    つまり20年前の出生数、30年前の出生数はそのまま、

    その時に現在の社会現象を決定しているのである。

    その時に政治、経済、一般庶民の世界で

    どれほど20年後、30年後の今を考えていたかということです。

    1980年代にデジタル社会は一部で叫ばれていても、

    デジタル社会の未来図を思い描いて、

    行動を起こした人はどれほどいたでしょうか。

    即今の中に、未来はあるのです。

     

    洋の東西を問わず、

    今ここにすべての情報が眠っている。

    ただ気が付かずに見過ごしているだけだ。

    “はよ気付け、はよ気付け”と

    先師がたしなめているのです。

    光陰可惜である。

    月日は刻々と過ぎてゆく。

    あんたの命は減っていくよ。はよ気付きなさい。

    たった一つの命ですよ!

    今ある中に生きてゆく道筋を見つけなければ

    何の人生であったかと後悔するよ!

    あの世に行った時閻魔様に生きてるとき

    何をしていたか、馬鹿者ー!と。

     

    自己本来の面目を究明するためにも己事究明することだ。

    蓋天、蓋地、いっぱいに満ち満ちている

    生きている喜びを満喫することである。

    無限のの清風春面面というところです。