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はがき伝道 411号 人生の冬

  • はがき伝道 2023年1月6日

    はがき伝道 令和4年 11月(その2) 411号 真福寺

     

    実りある日のくるために、

     流さるる汗は力になると信ずる。 

     生命の言葉より(王子神社)

     

     差別し合い、否定し合い、

    批判し合うことからは、

    不幸や悲劇は生まれても、

    幸福や成功は生まれない。

    助け合い、分かち合う幸せを

    大事にすることである。

    そこから笑顔や生きる希望は生まれるのです。

     

     世の中は「三風五雨後二晴」の喩えのように

    「十日の内、三日は風、五日は雨、

    あとの二日が晴れるだけ」のようなものである。

     

     苦しいことや、悲しいこと、

    淋しいことがたくさんある。

    良かったなと思えることは少ないものだよ。

    私たちの一生もそんなものかもしれません。

    春夏秋冬に例えるなら

    「三風五雨」は冬かもしれない。

    また潜龍の時代かもしれない。

    冬の寒さや厳しさを

    嫌がらないことである

    冬は、春の花が咲くための

    力を貯える準備の時期である。

    綺麗に咲き誇るために、

    力を貯える時期が冬なのである。

    冬を嫌いと思っても

    消えることはない。

    冬の時中を正面から受け止めて、

    ゆっくり、ゆっくり焦らず学び、

    実力を鍛える時中とすることである。

     

     パスツールは「偶然はこれから起こるであろうことや

    そのために必要なものを

    事前に備えたり、調子を整えたり、

    予定、予測、分析、推論、推理等々

    考察することをしていたものにしか微笑まない」と言っている。

    冬はまさにこのためにある。

    春の綺麗な花を咲かせ、秋の実りを得る為に

    必要な時節が冬の時中なのである。

    人生で言えば、

    「若い時流さぬ汗は、

    老いて涙となって出る」にならないために、

    人生の冬を大事にして力を貯えることである。