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はがき伝道 417号 先縁尊重

  • はがき伝道 2023年4月15日

    はがき伝道 令和5年 4月* 417号 真福寺

     

     先縁尊重

     

     先縁の原点は両親である。

     親なくして我はない。

     生み育ててもらい今があることを感謝する。

     親は生命の根っこである。

     根っこに水をやらなければ

     すべての植物は枯れる。

     親を大事にする。

     先祖に感謝することは

     根っこに水をやるのと同じである。

     「父母の恩の有無厚薄を問わない。

     父母即恩である」(西晋一朗ヨリ)

     

     両親の生まれ育った大地を感謝することです。

     ローマはローマたらしめている

    大地を守ろうとする意識が薄れて滅びたという。

     

     陸奥宗光の父は

    「春風の雪のとざしを吹くまでは

    雪籠りせよ谷の鶯」と宗光をさとした。

     鴨長明は

    「ゆく河の流れは絶えずして、

    しかも、もとの水にあらず」と言った。

     

     人生は一度しかないのである。

    世の中の人々がつい見逃している

    様々な人生の喜びを

    再発見すること、

    わかりやすく心身に

    しみこませてゆく幸せを体感することで

    朝夕のさえずりを聞き、

    心を清めることである。

    死にたいと思うより、

    生きたいと思うことである。

    それが幸福の第一歩である。

     

     桜のように散る生き方もある。

    細く長く、

    ぼちぼち生き延び、

    だらだら生きるのもいいと思う。

    かっこ悪かろうが、

    ぶざまであろうが、

    「しゃあないなァ」で生きるのもいいね。

    「あれか」「これか」でなく、

    「あれとこれと」

    「あれもこれも」でもいい。

    生きてることが大事だよ!

     米寿の母が飴をなめなめ言った。

    「人生なめるんじゃない」と。

    生きてりゃいい。生きてりゃいい。